PS-USBコンバーター [LAY-002-01]の新型を2024/06/24から販売開始したところ、特定の環境において不具合が発生するとのご報告を頂きました。
こちらについての説明と、対応方法についてご案内いたします。
コンバーターの解説はこちら。
症状と対象機種
症状
IIDX用のコントローラーを繋いだ際に意図しない入力が発生する。
押したボタン以外が反応したり、押したボタンが連打したような状態になる。
ターンテーブルを回転させた際にボタンが一緒に反応する。
など
コンバーター
対象となるのは「2024/06/24~2024/07/01」に注文・発送したコンバーターです。
それ以前の旧型(黒いもの)では発生しません。
また2024/07/02以降に注文・発送したコンバーターについては対策済みで販売を行っています。
コントローラー
現在までに現象が確認されているコントローラーは以下の通りです。
それ以外のコントローラーで同様の事例がありましたらご報告頂ければ幸いです。
- beatmania IIDX 専用コントローラー ※一部
- beatmania IIDX アーケードスタイルコントローラー
※IIDX専用コントローラーのうち、後期(2008年頃?)に販売されたモデルでは現象が発生しないことが確認されています。
その他、通常のデュアルショック、ポプコン、5鍵コントローラー・DDRコントローラーなどでは発生しないことが確認されています。(全てのロットで確認しているわけではないため発見した場合はお知らせ下さい)
原因と対策
原因
技術的な話です。興味のない方は飛ばしてください。
原因はプルアップ抵抗の抵抗値によるものです。
プルアップ抵抗は通常1kΩから10kΩ程度が使用されますが、新型コンバーターでは10kΩを採用しました。
プルアップ抵抗が低い場合はプルアップが強くなりますが、消費電力が増えます。
プルアップ抵抗が高い場合はプルアップが弱くなりますが、消費電力が少なくなります。
開発中のテストで10kΩを使用した際に、手元のコントローラー全てで正常に動作したため問題ないと判断し採用いたしました。
しかし販売後の報告で、一部のコントローラーではプルアップが弱い場合に外来ノイズの影響を受けてしまうことがあるため、より強いプルアップが必要となることが判明しました。
既に挿入されている10kΩのプルアップ抵抗に、並列で抵抗を挿入すると抵抗値が下がりプルアップを強めることができます。
追加で10kΩを並列に挿入した場合は合成抵抗が5kΩに、1kΩを挿入した場合は0.91kΩになるため、どちらも十分にプルアップを確保することができ症状は改善します。
対策手順
1番ピン(MISO)と5番ピン(VCC)に抵抗(10kΩ~1kΩ)を挿入することで改善します。
PSコネクター部に直接抵抗を挿入する、または基板中央の穴(ICSP部)に抵抗を取り付けることが可能です。
(ハンダ付けをする場合は後者の方が簡便です)
対応方法
無視する
通常のコントローラーに悪影響があるような不具合ではありませんので、症状が発生するコントローラーを利用していない場合はそのまま使用し続けていただいても構いません。
特に対応期限は設けませんので、もしも後になって症状が発生するコントローラーを使用したくなった場合はご連絡頂ければ対応いたします。
自分で対応する
ハンダ付けができる環境があれば、抵抗(10kΩ~1kΩ)を1本取り付けるだけなので簡単に対応が可能です。
(あるいはハンダ付けをしなくてもコネクタにねじ込んで導通さえしていれば改善します…)
ネットで購入する場合は送料を含めてもAmazonより秋月の方が安いかもしれません。
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